それとはまったく関係なく……。
「パット」Patという男性名は,「パトリック」Patrickの愛称として知られている。「パトリック」は5世紀(だったと思う)にアイルランドにキリスト教を広めた人の名で,「パトリック」と言えばアイリッシュ,という固定イメージがある(もうひとつの愛称である「パディ」Paddyという名をつけたアイリッシュ・パブがよくある,など)。
でも,米国で“テレヴァンジェリスト(テレビ伝導師)”としてぶいぶいいわせている「パット・ロバートソン」氏の「パット」は「パトリック」じゃないんだって。
At a young age he was given his nickname of Pat by his six-year-old brother, ..., who enjoyed patting him on the cheeks when he was a baby and saying "pat, pat, pat".
「パット・ロバートソン」,本名は「マリオン・ゴードン・ロバートソン」Marion Gordon Robertson――「マリオン」はラテン語系。「ゴードン」は元はスコティッシュの名前ですね。「ロバートソン」もスコットランドのクランの名のひとつとして知られているもの。(<これは,“「オブライエン」や「オニール」はアイリッシュ”とかいうような一般論ですが。)
名前がどうこうって話をしたいわけではないんですが,何かおもしろかったので。
なお,本名があるのに「パット」という名を選択したのは,「マリオン」は女みたいだし「ゴードン」は気取った感じがするからだそうです。
Wikipediaによると,パット・ロバートソンはアメリカ独立宣言に署名したヴァージニア知事の家系で,この家系には第9代大統領とか第23代大統領もおり,ウィンストン・チャーチルとの血縁もあるそうです。一言で言えば,「WASP」ですね。
このパット・ロバートソン,つい先日(米国時間で8月22日),自身のテレビ番組で,ベネズエラのチャベス大統領の「暗殺」を呼びかけるということをやってくれたそうです。
→「米国・福音派右派説教師、ベネズエラ大統領暗殺を呼びかけ」(P-navi infoさん,2005年8月24日)
で,この「暗殺」発言について本人が謝罪したという記事(AP通信配信)が,25日(英国時間)のガーディアンに出ていたんです。続きを読む