サディクさんは2003年夏,キルクークの自宅にいたところを米軍に拘束され,そのまま行方がわからなくなっていた。しばらくして,家族はサディクさんらしき人がティクリートの病院にいるとの情報を得たが,サディクさんは意識がなく植物状態になっていた。頭部や足などに殴打や電気ショックの痕跡が残っている。家族は妻ひとりと娘9人。
⇒『エレクトロニック・イラク』記事(2004年1月8日)
⇒その概略(日本語)(うちの過去記事)
⇒5月にアブ・グレイブでの拷問が明らかになったときにnewstandards.netに改めて掲載された記事の日本語訳@反戦翻訳団さん
この5月のnewstandards.netの記事には,米国内から数多くの反響が寄せられたとのこと(NYTでも5月4日に記事になったそうだ)。多くの人々が「私たちに何かできないか」「せめて医療費に役立てていただけるよう,お金を送りたい」などと申し出た。そして,the National Grassroots Peace Network がサディクさんのための募金を立ち上げた。
これは,傷つけておいて「カネなら出してやる」という傲慢さではない。偽善でもないと思う。「こんなひどいことが,私たちの名前で私たちの税金を使って行われている,それに対して何もしないのは是認することだ」という意思と,「今最も必要なものをご家族に」という思いを抱いている米国の人々がいる,ということだ。むろん,こういう目にあっているのがサディクさんだけではないということは認識されていることと思う。
一方米軍&ペンタゴンはというと,芳しい反応がないとのこと。newstandards.netが医師の所見などの資料をつけてサディクさんについての問い合わせをしても,ほとんどなしのつぶて。アブ・グレイブをきっかけに「米軍によるmistreatmentは調査する」と約束されたにも関わらず。
……というのが概略。詳細は下記の記事をお読みください。(日本語にしている時間がないので失礼。でもやるかも。)
http://newstandardnews.net/content/?action=show_item&itemid=579
※paypal経由での募金の方法などもこの記事↑に。
つい先日,英軍による拷問があるのではないかという件がガーディアンによって詳しく伝えられた(うちの過去記事|はなゆーさんのところ)。こちらの件の続報は,私が勝手に忙しいのでフォローできてない。すみません。