2004年01月15日

「エルギン・マーブル」返還運動。

19世紀はじめにエルギン卿がギリシアのアテネのパンテオンから持ち帰って,後に大英博物館に譲渡された彫刻群,通称「エルギン・マーブル(Elgin Marbles)」をギリシアに返そうという運動が始まったそうです。
http://news.bbc.co.uk/1/hi/uk/3394951.stm
http://www.marblesreunited.org/「エルギン・マーブル」については2002年12月にもちょこっと書いていますが,2003年2月,大英博物館は「返還しない」と決定しました(そのときのBBC記事)。

現在でも大英博物館は何だかんだ理由をつけて(いわく「全世界というコンテクストで見せるには大英博物館は最適」など。「大英博物館の保存修復技術は世界一だから」も理由でしたが,クリーニングのときに薬剤を間違えて表面を溶かしたことがあるとばれてしまったので,今はそれは言わないのかもしれない),ギリシアへの返還を拒んでいますが,ちょっとうがった見方をすれば,もしこの彫刻群をギリシアに返還したら,エジプトのロゼッタストーン(これは元々フランスのナポレオンが略奪したんだけど)やらミイラやら棺やらも,アッシリアの彫刻なども,もちろん日本や中国,朝鮮半島のいろいろな品物も,返還を求められれば応じなければならなくなる→その場合,大英博物館はカラッポになるから,ではないのだろうかと考えることができます。

ギリシアから英国への「返還してほしい」との申し入れは再三再四行われてきたものです。女優のメリナ・メルクーリ(故人だと思う)が文化大臣のときも行っていました(日本のテレビニュースで見たのを覚えている)。今回,http://www.marblesreunited.org/が発足し,英国内の著名人(スポーツ界の名士やいわゆる「文化的芸能人」,著名な学者など)が賛同する一方,興味深いことに,米国のクリントン前大統領やロシアのプーチン大統領,中国のZiao Zeming Former Chinese President(英語にするとわけわかんないんですが,江沢民前国家主席=Jiang Zemin のことと思います:参考記事)も「返還しなさいよ」と言っています。(米国のNYCのメトロポリタンは同様の求めに「返還しない」と決定しているはずですが……。)
posted by nofrills at 01:57| todays_news_from_uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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