2006年05月30日

カンヌ国際映画祭、パルムドールはケン・ローチの作品

Loach film wins top Cannes prize
http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/5025812.stm

ベタなラブコメが「英国映画」として盛んに売り込まれているのに、ついついついイケナイ言葉を連発して呪っていた向きには朗報だ。マイク・リーの『秘密と嘘』以来10年ぶりにカンヌで頂点に立った英国映画は、マイク・リーと同様に「社会派」と形容されるケン・ローチの新作である。

この映画、The Wind That Shakes The Barleyは、アイルランド独立戦争と2人の兄弟のドラマである――というか、Black and Tansと呼ばれた英国の治安部隊が、手を血に染めてアイリッシュ・ナショナリズムを叩き潰そうとしていたときの、物語である。別の言い方をすれば(そしてBBCはそういう言い方をするのだが)、IRA勃興期の物語である。主演はキリアン・マーフィー。

ローチはBBCのインタビューに答えて、「自分たちの街が軍隊に占領されていること」がコアだというようなことを言っている。

ここで明らかなように、この映画は、1920年代のアイルランド島を描きつつ、実はイラク戦争・占領(およびその他の「戦争・占領」:ただし直接的にはイラク)を批判する映画で、受賞のときローチは、"Maybe if we tell the truth about the past, maybe we tell the truth about the present"と述べている。

今は私には時間がないので、興味がおありの方は、関連記事をはてブから参照してください。
http://b.hatena.ne.jp/nofrills/Ken%20Loach/

それと、興味のある人で可能な人は、今日30日(火)29:10〜、STAR CHANNEL Hで放送される『ブラック・アジェンダ/隠された真相』をぜひ。私は環境がないので見られないのですが、これは1990年のケン・ローチ作品で、The Wind That Shakes The Barleysとストレートにつながっている、ただし時代は1980年代に設定された映画です。日本では劇場未公開でソフトもありませんが、私はUK版を入手しようと思っています。

ところで映画のタイトル、The Wind That Shakes The Barleysなんですが・・・Yahooにあった時事の記事では「バーレーを揺らす風」ってなってんだけど、これで邦題決まりじゃないよね? 報道の都合でつけた邦題だよね?

これでは「バーレー」って何?って思うだけで、原題の意味が伝わらないじゃん。

Barleyとは「大麦」のこと。酒(ウイスキー、「ギネス」のビールなど)の原料にはなるが、食い物にはならない麦という位置づけ。しかし、貧乏人はそれを食う。

ジョンソン博士はカラス麦のことを「イングランドでは馬が食い、スコットランドでは人が食う」と定義したが、大麦は、アイルランドにおいては、「金持ち(プロテスタント、地主階級)はそれで酒を作り、貧乏人(カトリック)はイモを食う」ってなもんだろう。はっきり知ってるわけじゃないが。

The Wind That Shakes Barleyというタイトルを最初に見たとき、なんかすっごくぞわぞわしたんだよね。で、「バーレーを揺らす風」ってのをニュース記事で見て、ずっこけちゃった。

なお、ケン・ローチについては、こちらさんで書いてくださっている文はとてもよいと思う。

実は私はケン・ローチの映画はイマイチ苦手なので(同時期にマイク・リーを見て、そっちの方が好き、という感覚が強烈にある)、あまりわかんないんだけど、この映画は非常に見たい。

とりあえず、『ブラック・アジェンダ』(原題はHidden Agenda)をゲットしないと。

あとはこれ↓をもう一度見ておく。。。(フィクションの色が意外と強い点にだけは注意。)

690円。
posted by nofrills at 08:23| todays_news_from_uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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