2005年05月20日

和平を望んでいるふりすらしないDUP,目的は「敵を潰す」ことだけ。

何ヶ月も前からこうなることは予測していたのだけれども,やはり文字にして示されるとショックだ。

Time to bury Good Friday, says Paisley
http://politics.guardian.co.uk/northernirelandassembly/story/
0,9061,1488269,00.html
「主張において対立する2者の穏健派同士の協議と合意ではなく,最も先鋭的に対立している強硬派の2者の間での協議と合意があってこそ,はじめて真のpeaceがもたらされうる」という主張がある。

それ自体はそうだろう。

しかし,何のために(何の目的で,また,何が原因で)両者が対立しているのかを解決することが,その協議と合意の着地点であるはずで,片方がもう片方をぶっ潰すことを目的としている場合,上記のような主張は適用できないんじゃないか。

北アイルランド。私が生まれた頃にはもう騒乱が始まりつつあった。ということは,私と同じ世代の北アイルランドの人々は,ずっと騒乱の中を生きてきたってことだ。

「我らはひとつ,アイルランドはひとつ」を主張する側と,「我々は英国である」を主張する側との対立。

それに「カトリック系住民」と「プロテスタント系住民」というわかりやすい札を貼り付けて語る行為。

そうじゃない。これは植民地問題なんだ。数百年という長い時間をバックグラウンドに有する,植民地問題。

根本はそこにある。それを見ないで「テロ」だとか「政治」だとか「和平」とか見てるだけじゃないのか。

そこはなぜ「英国」なんだ――UKがthe United Kingdom of Britain and Northern Irelandなのはなぜなんだ。

DUPはそれを説明できない。「英国だから英国なんだ」としか説明できない。ってかそうしようとすることしかしない。

「最も先鋭的に対立している強硬派の2者の間での協議と合意があってこそ」という,一見もっともらしい言説の裏にあるのは,divide and ruleだ。

って私は思うんだよね。

言われないとちょっと気づかなかったのだけど,今回の総選挙で9議席を獲得したDUPは,英国会庶民院で,第4の勢力だ。(第1は労働党,第2は保守党,第3はLibDem。)

だから,イアン・ペイズリーはこんなにも****であるにも関わらず,ますます調子付いて発言力を強めていくだろう。そして,その次の世代のDUPの人々は,イアン・ペイズリーよりももっと強硬だろう。

「ストーモント合意は死んだ」というイアン・ペイズリーの発言に対し,ジェリー・アダムズは,"Are you serious? Well, he has the right to his opinion."とコメントしたという。(この「小馬鹿にした雰囲気」は日本語にできない。)

私はかなり頭に来ている。
posted by nofrills at 23:09| todays_news_from_uk/northern_ireland | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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