http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/4263320.stm
校長室か職員室かそのほかの事務室なのかはわかりませんが,パイプ爆弾のように見える包みが,窓にテープで貼り付けられていた,とのこと。
校長は
"It's sad, it's tragic," he said.
とコメント。ほんとにsadなことだと私も思います。
この学校は,聖人を名前に冠しているから(Saint何とか)カトリックの学校でしょう。
以下,話はまったく変わりますが……昨日深夜のテレビの映画で,「V」というシリーズの1回分を見ました。そういえばこのシリーズは20年くらい前にすごい流行った(最近の「ER」とか「24」みたいに)と思ったんですが,当時は見たことなかったんですよね。
「V」というのはvisitorのことで,あるとき地球にやってきた宇宙人(見た目は地球の人類と同じ)が非常に友好的な態度を示しているのだけど,実はおそろしい陰謀を抱いていて……という設定。
「前回までのあらすじ」(覚えていることだけ):
ヴィジターはどうもおかしいと思ったジャーナリズム関係者が,宇宙船に潜入。そして彼ら宇宙人が人間のように見えるのは見せかけで,実はトカゲだった(!)という証拠映像を撮影したが,妨害電波が出されて放送はできなかった。一方で地球人の一部がレジスタンス組織をつくり,地下活動を開始。映像を撮影した彼もレジスタンスに加わって,宇宙人内部のレジスタンスと連絡を取り……。
ありがち,ではあるんですが,案外おもしろくて,いつの間にか30%くらい本気で見てました。(半分寝てたんですが。)
「V」は元がアメリカのテレビドラマ。いろんな要素を踏まえてフィクションとして作られてるはずですが,こういう作品に要素として取り入れられているものは,視聴者の間で共有されているものであり,そこが「なるほどー」的に,昔の言葉で言えば「カウチポテト」で見るには最適,という感じ。
まず,宇宙人側のプロパガンダの「私たちはあなたがたの友人です」というポスターなど。宇宙人はメディアを巧妙に操って,地球人に自分たちを支持させているという話なのですが,映画の中のポスター類はあまりに安直であるにしても,まあ何というか,ですね。
それと,「レジスタンス」なのか「テロリスト」なのかという点。宇宙人の悪役(なぜか黒髪の美女でロッキーホラーのマジェンダみたいな感じ)は「テロリスト」と呼んでいて,地球人のなかでも宇宙人を歓迎している向きは「テロリスト」と呼んでいる。「テロリストの犯罪者」とかいうせりふもあったはず。(これは,例えば,IRA criminals とかいうのと同じようなもの。)
一方で,「テロリスト」たち(指導者はなぜか金髪の美女で医者)はヴィジターたちを「ファシスト」と呼ぶ。図像的にも,ヴィジターたちはちょっとナチスっぽい(旗の使い方など)。
なんちゃらという博士がヴィジターのスポークスマンみたいになってしまった女性レポーターをさんざんなじる場面がありました。その中で「私は仕事をしているだけです」と言ったレポーターが「まるでアイヒマンだ」(だったか「ニュルンベルクでそういうせりふがあった」だったか?)と言われている。
(なお,直後で博士は改造されて(?)しまっていて,そのレポーターを褒め称え,「おかしいわ」という顔をするレポーターに悪役の美女がニヤリと微笑みかける。このレポーターはその後,ヴィジターたちにちょっと疑問を抱くようになる。)
また,その「テロリスト/レジスタンス」の一員となった主人公(上の女性レポーターを組んで仕事をしていたカメラマン)は,ドノヴァンという名前。しかもご丁寧に,ファーストネームが「マイケル」。彼がアイリッシュじゃないと思う人は,おそらくいないでしょう。(「マイケル」は「パトリック」と並んでアイリッシュっぽい名前。)
米国においてはステレオタイプとして,「たとえ孤軍奮闘でも抵抗する奴や反抗する奴はアイリッシュ」というものがあります(一例としては,ダーティ・ハリーがアイリッシュ)。いわゆる「アイルランド魂」という類型。
「マイク・ドノヴァン」は名前だけでももろにアイリッシュだし,その彼がレジスタンス活動で主導的な役割を負っている。(もし彼が「ウィリアム・ロバートソン」とかいう名前だったら,ドラマに説得力がない。)
その時点で,極めて表層的な部分で,テレビドラマとしてはなるほどだなあ,おもしろいなあと思ったのですが。。。
映像的に,彼ら「レジスタンス」の襲撃シーンは,私の眼にはどう見ても,NIの英軍基地を襲撃するIRAまたはINLAのみなさん(ただしさすがにあそこまで多人数では動かないだろうが),って体だったんですよ。ここがやけにツボで。
主人公の名前で検索してみたら,解説サイトがありました。製作は1984年だそうです。
次回は「戦争の犬」が登場するようです。