2006年07月20日

猛暑の中のロンドン地下鉄

というわけで、改訂新版が出たのですが、その122ページ:
London Underground and the heat

「夏のロンドンがやたら暑くなっている」ことと「地下鉄には冷房がない」ことをこういうふうにちょこっと書いてあるのですが、この件、BBCの報道から:
Baking hot at Baker Street
Last Updated: Tuesday, 18 July 2006, 15:31 GMT 16:31 UK
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/london/5191604.stmベイカー・ストリートは地下鉄5路線が通る駅で、ロンドンの主要駅のひとつ。観光客には「マダム・タッソー蝋人形館」の最寄り駅として、あるいはシャーロック・ホームズの拠点として知られます。この記事では、記者がベイカー・ストリートの駅前の様子を「人々は軽装でサンダル履き、まるでホリデー気分」と描写。

オーストラリアから来たレイチェルさんは、地下鉄に乗って「クソ暑い(Bloody sweltering)」とコメント。「ブリスベンでは冷房がガンガン効いたショッピングセンターから出ない。ロンドンはオーストラリアよりも暑いように思うが、それはイングランドでは暑さ対策が取られていないからだと思う。」(その通りでございます、だよなあ。)

ホリデーでコルシカに行っていた帰りのレイチェルさん(上の人とは別人)は、スーツケースを引っ張りながら、「信じられないくらいに暑い。帰ってきたら涼しいだろうと思っていたのに」。「コルシカは暑くてもからっとしていたし、暑ければプールに飛び込めばよかったのに。」

……こんなコメントを取り上げるなんて、ひょっとしてBBCさん、「冷房」より「プール」って結論が前提なんでしょうか。。。(確かに、電力消費量が上昇せざるを得ない「冷房」は、CO2排出量削減目標とのからみがあるかもしれないけど。)

一方で地下鉄。何年にも渡って、労組は運転手の労働環境改善を求めて交渉してきた。冷房つきの休憩室、顔拭き、ジュース類など。運転席に冷房をつけた例もいくつかある。労組の人は「みなさんは乗ってても20分ですが、私たちは8時間ですから」と言う。(ああ、また市民の神経を逆なでしそうなことを。。。「駅でもないところでイミフメイの停車だけで20分、の間違いじゃないの」とか。)

しかし客車では気温は上がる一方。ロンドン地下鉄では、月曜にセントラル・ラインで客室の気温が47度に達したという報道についてはコメントなし。ただしスポークスマンは、一般的に外の気温と同じか数度高い程度であると言う。(そんなわけないでしょ、トンネル内には電車からの熱がこもってて、しかも人が多ければそれだけ気温は上がるんだし。)

利用者はさまざまな暑さ対策を取っている。携帯扇風機を利用しているメイサさんは、「みんなが見るからちょっと恥ずかしい」と言う。ペットボトルの水を持ち歩き、ほかの人がいる近くには立たないようにしたり、あまり動いたりしないようにしている、という人もいる。

区職員(local government)のイアンさんは、ミーティングにはスーツを着ていかなければならない。「ちょっと乗ってると、地下鉄では耐えられないほどに暑くなる。でも上着はいつでも脱げるから。」(うーん、忍耐強い。)

朝のラッシュ時と午後の早い時間帯、つまり地上を走る区間では日差しがまともに差し込む時間帯に地下鉄を使わなければならないクレアさんは、「ほぼ毎日、メトロポリタン・ラインを使うが、この路線はほとんどが地上を走っていて、途中で停車してしまうともう大変、それに最近は列車が遅れることが多くて」。「満員だとさらに大変だけれど、温室効果のようなもので、午後2時あたりは日差しが本当に強いし、ほとんど人がいなくても、閉め切っているから暑い。冷房もないし。」(ロンドンの地下鉄は窓は開けられません。車両と車両の連結部のドアについている、小さな換気用の窓だけです。あと、遅れるのは暑さで線路が歪んでしまうので、事故らないよう徐行しているため。)

ロンドン地下鉄では狭いトンネル(中には作られてから1世紀以上というものもある)から熱を逃すという問題を何とかしようとしてきた。最も近いところでは、ヴィクトリア駅で、水冷システムが使われている。

リヴィングストン市長は、この先も気温が上がり続けたら、生命を救うために、地下鉄のいくつかの区間は閉鎖せざるを得なくなるかもしれない、と述べている。(……ほんとに大丈夫なんですか、オリンピック。。。)

今週の月曜日(17日)には、「記録的猛暑の予報、39度に達する地区も」という記事がロイターで出ていたが(記事はヒナキさん経由)、水曜日(19日)には、さすが39度までは行かなかったけど、Heatwave breaks record for Julyなんて記事も出てます。7月としては初めて、ガトウィックで36.3度になったそうです。(これまでの7月の最高気温記録は、1911年、エプソムでの36度。)なお、7月に限らず、最高気温としての記録は、2003年8月10日にケント州のフェイヴァーシャムで記録された38.5度。今年はそれを超えるという見込みであるとのこと。

この猛暑で、学校が休校になったり、道路のアスファルトが溶けたり、列車のレールが歪んだり、と大変なことになっているようですが、ちょっと「らしい」と思わされたのが労組。
Unions called for employers to keep staff cool and called for a change in the law to create a maximum working temperature.


ははは。。。法律を改めて、仕事すべき最高気温を決めるよう要求。

今年は、6月のドイツ(ワールドカップ期間中)も異様に暑かったりと、欧州は猛暑のようですが、旅行情報サイト(例:歩き方・コムでは22度くらいになってますね)やガイドブックでは過去何年もの平均が紹介されているので(それ自体は何も間違いじゃない)、ご旅行などで渡英される方、くれぐれもご注意ください

なお、東京は先週は晴れや薄曇で気温33度とかで、しかもものすごい湿度でしたが、今週はいわゆる「梅雨寒」、ずっと雨で湿度は高いのですが、25度行かない日もあります。ヒナキさんのブログの19日の記事を読んで、申し訳ない気分。。。
posted by nofrills at 01:06| london_basic_info | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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