英国で、「離婚しても子供に会う権利」を求めて派手なキャンペーンだかパフォーマンスだかを繰り広げてきたFathers 4 Justiceについては、これまでに何度か、ニュース記事になるたびに、ここに書いてきた。
ちょいとまとめ的な記事@2004年11月:
http://ch.kitaguni.tv/u/917/todays_news_from_uk/0000153516.html
国会で紫の粉をブレアにかけたり(警備体制が大問題となった)、バッキンガム宮殿に登ったりといろいろ活躍してきた彼らだが、何とこの1月に解散していたのだそうだ。
そしてその残党が結成した集団が……Real Fathers for Justice!!
ぶわはははは。毒効きすぎ。(Provisional IRAが路線変更してからReal IRAが分派したことを連想されたし。)
この件、英語で読むともっと面白いので(語彙と文の基本形が):
Real Fathers for Justice is a splinter group of the high profile Fathers 4 Justice, which disbanded in January.
比較対照のためにReal IRAについての説明的記述:
The Real IRA are a small splinter group of former Provisional Irish Republican Army members opposed to the peace process marked by the Good Friday Agreement. [source]その「リアル・正義を求めるお父さんたち」、14日のグッドフライデーの機会をとらえて、ウェストミンスター・アベイにのぼり(バルコニーを占拠、って感じか)、キリストの受難を再現し、いつものように「離婚したことで子供たちに会えないつらさ」を訴えたらしい。
警察の説得にも応じなかった「リアル・お父さんたち」だが、アン・ウィデコム議員(写真)が上がっていくと20分で説得に応じたらしい。
議員は「私はあなたがたの最大の支持者です」と言い、「あなたがたがそこにいる限り、礼拝にみえたお年寄りが中に入れなくて辛い思いをしているのです」として、説得に成功したらしい。「それにしてもあの十字架はひどい」と議員は取材に語っている。
「リアル・お父さんたち」は、ほんとはローマ人の服装で受難劇を再現したかったのだが、警察に衣装を取り上げられてしまったのだそうだ。
ものすごく奇妙な写真。

うわー、頭の上、INRIじゃなくてRFFJ (Real Fathers For Justice) だし。
Fathers' rights group scale abbey
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/london/4905836.stm
Fathers stay put in Abbey protest
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/london/4909388.stm
Widdecombe urges Abbey pair down
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/london/4909934.stm
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記事移動のついでに書いておく。
同じグッド・フライデーに、マンチェスターでは80年代以降の音楽を使って「受難劇」が行なわれた。この音楽が、マンチェスター出身者の音楽から選ばれたんだけど、「この世に存在する音楽の中で2番目に陰鬱な楽曲」であるthe SmithのHeaven Knows I'm Miserable Now(<クロスに架けられるジーザスがこれを歌う)、それからJoy DivisionのLove Will Tear Us Apartなどが用いられたとのこと。ユダが裏切るところではHow does it feel to treat me like you doだったそうで、はまるのがすごいよね。詳細は1月のガーディアン記事:
http://media.guardian.co.uk/site/story/0,,1695198,00.html
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元記事は抹消しました。同じ日のエントリには下記からどうぞ。
http://ch.kitaguni.tv/u/917/2006/04/15