Japan throws off pacifist cloak and once again hoists nationalist flag of militarism
By David McNeill in Tokyo
http://news.independent.co.uk/world/asia/story.jsp?story=492400
※Independentには有料記事もありますが,
そのIndependentが今月9日に次のような社説(Leading Article)を出した時には,本当に信じられない思いというか,どうしてIndependentがこれなんだという感じがしたんです。
9日の社説は有料記事なので全文はオンラインでは読めないのですが,興味がおありの方はIndependentの社説のページから,"The arrival of Japanese troops in Iraq should be welcomed" (09 February 2004) というのを探してみてください。(1回だけの購読もできます。)
この題名からわかる通り,日本の派兵を歓迎せよという内容の社説でした。「金を出すだけでなく人を出せ」という例の論調そのものに,欧州ならではの「ミロシェヴィッチの教訓」――ミロシェヴィッチのジェノサイドを止めるのに欧州人は米国の力を借りなければならなかった――をスパイスとし,さらに「日本が派兵に消極的なのは『イラクが危険だから』である」という誤った認識がベースになっているのではないかと勘ぐりたくもなるような内容。結びは「日本を国際的地位にふさわしい責務を負う国にしていこうという小泉首相の勇気は評価されるべきである」。
これがTimesだのGuardianだのに出てたなら別に何とも思いませんが,Independentまでこれというのは非常にびっくりしました。在英の知己もかなり驚いていたようです。
そもそも,Independentはコソヴォについてこういう紋切り型を並べ立てて済ませてきた新聞ではなかったわけだし。
というのが前置きです。長いですね。
だから18日付けの,東京(や神奈川)で取材されたJapan throws off pacifist cloak and once again hoists nationalist flag of militarismの記事(←有料記事になりました。Znetでちょっと長い原稿を無料で読めます)は,私には9日のおざなりな社説のフォローアップに見えるのです。
この記事では,公立学校(public schoolという英語になってるんだけど,大丈夫なのかなあ?)という場で最近何が起きているのかを軸とし,一橋大学の加藤哲郎教授へのインタビューも織り込んで,今の日本のことが丁寧に書かれています。
長い記事だし,読んで明るい気分になれるような内容でもないのですが,9日の社説よりなんぼかましです。ぜひご一読を。