それはそうと,ステレオタイプをどこまで笑えるかっての,あるよねー。モルヴァニアのサイトのフォーラム見てみると,マジで怒ってる人とかいる。。。「中欧をバカにするな。これこそ西欧のユーロセントリズムだ!」って,中欧の人ではなさそうな人が激怒してるスレッドがあった。
ユーロセントリズムを知らず,また自覚せずに差別的に笑うのと,ユーロセントリズムを知っててユーロセントリズムを自嘲的に笑うのとでは,違うのよ。前者は無知蒙昧,後者はユーモア。
そういえば先日,20世紀初頭の英国の著名なイラストレーターのルイス・ウェインの「日本」というのを見たのだけど……ここに描かれているこれはどこだよ,って感じでしょ。

※画像はeBayに出品されているものから。
私が見たのはこれの2色刷りのものだったが(都内の商業施設のイベント会場でやってた「西洋アンティーク版画展示即売会」で見たのよ),見た瞬間これが「日本」だとは認識できず,これが「日本」だとわかったときは目が点になり,そして次の瞬間にげらげら笑いたくなった。
20世紀はじめの,ステレオタイプにまで昇華された「ファーイースト」。
ルイス・ウェインは猫だけを描き続けた人で,こことかこことかこことかを参照。あと,ここで絵本が丸ごと見られる。日本には来たことないはず。それでも,ウェインが仕事でこんなイラストを描くくらい,20世紀はじめの英国では(英国だけじゃないけど),「日本」は世の関心を集めていたのだ。