2003年08月24日

(政府が)騙し(国民が)騙され。

英国世論調査での「騙された67%」=以下を書いてから1年以上経過しての追記
反米嫌日戦線LIVE AND LET DIEさんに,1946年に伊丹万作が書いた文章が紹介されています。私は初めて読みましたがものすごい。
そしてだまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも雑作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己のいっさいをゆだねるようになってしまっていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。

(以上,2004年9月4日追記)

---以下,2003年8月のオリジナル部分----------

Yahoo! JAPANにあった記事。
「国民だました」67% 英紙、大量破壊兵器疑惑で
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030824-00000034-kyodo-int■追記:
26日に↑の共同通信さん記事の元(テレグラフおよび調査会社資料)を探し,別記事を立てました。「騙された」の元記事をお読みください。

以下を書いたとき,正直言ってかなり混乱してたと思います。「騙された」というのは「私は悪くない」ということだから。本当に67%が「騙された」と思っているとすると,少なくともその67%の人々はあの茶番劇を本当だと信じていたということだから。

may have, could developなどの曖昧な言い方が,have/has, have developed/are developingとされて流通していた。このことの持つ意味は,大きいと思います。個人と個人とのやり取りでもありうること。書かれていることを読む時に,自分で歪めてしまわないことには努力が必要です。一般論として。

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正直,何を今更と思う。「騙された」。裏返せば,派兵に納得してた,派兵を支持してたってことだ。

英国が「イラクは大量破壊兵器を持っている」という“事実”の“証拠”にしたのは,12年前湾岸戦争のころの,米国の大学院生の論文の「パクリ」だったということが明らかになったのは,自分のメモによると今年の2月初頭のことだった(過去記事参照)。

その翌週(日本時間2月15日未明),国連安保理で,ブリクスUNMOVIC委員長が「査察は機能しているが時間がもっと必要だ」と報告し,ド・ヴィルパン仏外相が「古い国の者ですが何か?」で切り出して「査察継続」を主張し,そしてパウエル米国務長官が安保理で青筋立てて盗聴テープやら衛星写真やらを“証拠”だと熱弁を振るった。

その頃,英国ではものすごい規模(史上最大)の反戦運動が起きていて,労働党は2つに割れ,保守党が労働党政権を支持するという状態になっていた。

それが,武力行使開始時に「戦争支持」に傾いたのは,ブレアの“感動的な演説”があったからと私は記憶している。ブレアは派遣される部隊をour boysと呼んだ。

というか,「戦争はない方がよいに決まっているが,開戦が決定したからには派遣される部隊をサポートしよう」という気運。

犠牲者がなるべく出ないことを祈る気持ち。変えられないことであれば受け入れよう。現実的で合理的。

しかし,簡単に納得してはいかんと思う。与えられる情報はあらかじめ選ばれている。「納得しない」ということに実効性を持たせるにはどうすればよいのかはわからないが。

日本では,イラクに自衛隊を送るための法整備が完了した後も,軍や英軍へのイラクからのあまり組織的とは言えない武力行使(←マスコミ用語でいうところの「テロ」「襲撃」)が続発し,さらには国連にも爆弾での暴力が及び,スウェーデン兵にも犠牲者がでているという状況について,政治家が「イラクが大量破壊兵器を持っているということを信じていたので(米英をサポートした)」と無表情に語る。

政治家はニュースを見ないのかしら。2月の7日には英国の情報はウソかウソに近い憶測ということが明らかになっていたのに。だからこそ日本でも反戦運動の動きがあったのに。日本の首相が「反戦運動=サダム・フセイン支持」というプロパガンダをやらかしてくれたのも,確か2月だったか。

私自身は戦争キライと思っているが,それでも,戦争というものが必要になることもあるとも思っている。しかし,イラクへの攻撃(英米メディアによるとwar)は,必要性も必然性もないのに,それがあるという仮説に基づいて開始された。仮説に説得力を持たせたのは,捏造された数々の“証拠”とサダム・フセイン自身の過去の行いの一部である。

問題は人を殺すかもしれないから,自分が殺されるかもしれないから,ではない。それは通常の「戦争」である。情報網やら軍事力やらを有している者が,自分に都合のよい“事実”をでっち上げて始めたものが,「戦争 war」であるはずがない。

http://www.occupationwatch.org/
posted by nofrills at 21:49| todays_news_from_uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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