■7月11日,NHKクローズアップ現代:ロンドン同時多発テロ――犯人像に迫る
番組サイトより:
サミット開催中のイギリスで、死者50人を越えると見られる多くの犠牲者を出したロンドン同時多発テロ。米国同時多発テロ以降、徹底したテロ対策を進め、世界で最もテロ対策が進んでいる国と言われてきたイギリスで、首都ロンドンの中心部が狙われ、多くの犠牲者を出したことは世界に大きな衝撃を与えている。イギリスの捜査当局は、犯人の捜索に乗り出しているが、未だ詳しい情報は明らかにされていない。犯行声明も、国際テロ組織アルカイダとの関係を名乗る複数の組織から出されているが、組織の実態も不明で、犯人像は謎に包まれている。いったいどのような人物が、どんな計画に基づいて、テロを引き起こしたのか。ロンドンと中継で結びながら、最新の捜査情報などから浮かび上がってくる犯人像に迫る。
(NO.2112)
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スタジオゲスト : 飯塚 正人さん (東京外国語大学・助教授)
中継出演 : 鴨志田 郷 (ヨーロッパ総局・記者)
番組を見ながら取ったメモを,7月13日にアップしました。*****************
以下,番組内容の手書きメモのタイプ:
※一部意味がわからないところがあると思いますがご容赦ください。
オープニング:
テロを力で封じ込めるという方法に疑問符。
世界で最もテロ対策が進んでいるロンドン。
犯行のために送り込まれた外国人か,イギリスに以前からいる者による犯行か,ロンドン警視庁は断定はしていない。
ロンドン地下鉄 毎日300万人が利用。
287の駅に6000台以上の監視カメラ。
Suspect Luggageのポスター。(<2001年以降始まったものではないというナレーションをどうして入れないんだろう。IRAのどかんどかん時代にはああいうポスターはもうあったんだって。)
駅と駅の間のトンネル
時限式爆弾との見方が出ている。重さは4.5キロ以下で持ち運びできる。かばんに入れて置かれていたのでは。
Jane's Defense Weekly編集長:
「プラスチック爆弾ではないか」
→国内でも入手可能
→空港は警備が厳しいが,カーフェリーならそうでもないので密輸しやすい
爆発に巻き込まれたバーナード・エドワーズさん(中年男性):
「最初は衝突かと思った。衝撃があって煙が充満してきた。20分くらいしてから車両の外に出られたが,トンネルの中にも煙が充満していた。」
「(スタッフに)死体を見ないようにと言われたけれど,つい見てしまいました。怖かった(terrible)」
爆発があったのは監視の最も手薄なトンネルの中だった。
ロンドン地下鉄のティム・オトゥール総裁:
「最初は脱線だと思った。テロ攻撃という認識はなかった。」
爆発に巻き込まれたバーナード・エドワーズさんが外に出たとき,救急隊はいなかった。発生から40分ほどたっていた。その○(<書き漏らし)分後にバスの爆破があった。
Jane's Defense Weekly編集長:
「バスを見ると,訓練を受けた人だとは思えない。というのは,2階で爆発させると威力が弱まるから。実行犯は訓練を受けたテロリストではない。」
交通警察のアンディ・トロッター(肩書き書き漏らし):
「車両の撤去と遺体の収容はゆっくり進めるしかない。」
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キングズ・クロスの駅前から中継。鴨志田特派員。
「直径3.5メートルの単線のトンネルで地下20メートルです。」
警察
複数の爆発,計画的→「アルカーイダ」との見方
情報当局もつかみ切れなかった。プロのテロリストとすればその侵入がつかめなかったことになる。国内のテロリストだとすれば情報がつかめなかったことになる。
ロンドン警察のパディック氏(参考):
「4人以下でも実行可能だ。つかむのはとても難しい。」
情報に頼った対策では難しい。
鴨志田特派員:
「これまでに容疑者をひとりも逮捕できていない。これがこれまでのテロ事件と違う。」(<おいおい。the Troublesのころの「とりあえず逮捕」での冤罪も数に入れてないか?)
160万のイスラム人口を抱えるイギリス。
オマル・バクリ師 ロンドンを拠点とする過激派
(20人くらいでいっぱいになる祈りの場。アラブ人っぽい人も「白人」もいる。)
元情報部 アレスター・クルックさん:
※発言内容書き漏らし
バクリ師のサイト
アルカーイダのメッセージ・ビデオなどをアップしてある。誰でも閲覧できる。ネカフェの映像。
若い人にはアルカーイダに共鳴する人が多い。
画面にアルカーイダが作成したRAPのビデオ。(Rhymeも映像もとても拙い。)
アラブニュースのジャマル・カジョジさん:
「元々信仰心があまりなかった人たちは,簡単に洗脳され操られる傾向。」
マドリッドの311の犯人の1人はイギリスに亡命していたモロッコ人だった。
ブレアはイスラム教徒の徹底調査を命じた。
亡命者を受け入れてきた英国。「自由な活動を容認しているうちに」テロリストへの共感が広がった。
2004年7月,ヒースローがアルカーイダに狙われた。
パキスタンでアルカーイダの男が逮捕された。
パソコンから地図や見取り図などが見つかった。
そしてこれまでにない大規模な取り締まりが行なわれるようになった。
証拠もなく拘束することが可能になった。(<北アイルランドで30年以上前にやってたことでnothing new)
イスラム教徒への取締りを強化する。人々の間で不信感が高まる。(<英国は何度同じ間違いをするんだろう。北アイルランドでそれをやったのでは?)
2005年5月,対テロ法成立
発信装置を足首につけて24時間監視したり,外出禁止(軟禁)措置を取ったりすることが可能になった
その矢先の7月に今回のテロが起きた。
事前の兆候を当局がつかめなかった。
元情報部 アレスター・クルックさん:
「組織に属していない人物が数人でやる場合(つかみきれない)」
スタジオにはイスラムに詳しい東京外国語大教授 飯塚正人さん
ビンラディンに共鳴する理由
20〜30代の若者に多い。英国では結局きつい肉体労働しかできないなど,イスラム教徒ということで差別される。そこから共鳴。
えーーっ。そうかーー?????
こんなに単純化していいのかーーー??????
だから「イスラムに詳しい」じゃなくて「英国の社会に詳しい」で人を選んでほしいのだけど。
国谷さん:
ロンドンは過激派を保護してきた場所です。
えーーっ。そうかーー?????
こんなに単純化していいのかーーー??????
「過激派」って誰よ。
独裁政権への反体制活動家を受け入れてきた英国。だからテロをやれば自分たちの居場所がなくなるということをわかっているはず。
飯塚さん:
「外交官の間では『ロンドンスタン』というジョークがある。そのくらいムスリムの亡命者が多い。」
テレビでネタにするな。
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……というわけで,「英国のテロ」についての予備知識がない人が,「英国のテロ対策が破られた」ことについて組み立てた番組,という印象でした。
JDWや警察の人のインタビューは興味深く拝見しました。