2004年11月27日

「案の定」ではあるけれどやっぱり「げっ」だ。

実は私が最も関心があるのは,日本では現在どのメディアでもまったく取り上げていないと言ってよいであろう北アイルランドなんですがね。最近ちょっと動きが続いてます。

Bush offers NI process support
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/
4045869.stm
peace process supportじゃなくてprosess supportと書いてあるのは,このprocessはpolitical processだからだ。っつーか,peaceってのは今みたいな状態のことと解釈していいんじゃなかろうかと思う。(自分がpeaceというものをどう考えているかとは別。)

んなことはいいのよ。(よくないか。)

GWBが「サポートする」相手とは誰か。

GWBが「サポートする」のは,このBBCの記事によれば――というかDUPのペイズリーの言ってることによれば,DUPだ。

ただ,このBBCの記事は(BBCのNI記事はたいがいそうだけど)「事実の半分」だけしか書かれてない。というか,半分しか書かれてなくてもどういうことかわかるのかもしれない。(実際,NIについての記事は,同じことを書いているのにメディアによってまったく逆のことを言っていたりもする。つまり,「事実はかくかくしかじかである」を受け取る人たちの環境によって,「事実」はいろんな顔で現れる――あれかこれかではない。)

えっと,BBC記事の中で「クリントン以来のコミットメント」みたいなことが書かれているが,クリントンがニッコリ笑って手を差し伸べた相手は,DUPじゃなくてSFだったんじゃなかったっけか?(<GAの米国入国ヴィザの件。)

ちなみにNIに米国が絡んでくるのには,バックグラウンドがある。このBBC記事だけを読んでも,クリントンに言及されていることだけで,「対テロ戦争@ブッシュ流」から始まったわけではないということは,簡単に導き出せる。

しかし,何て言うか,「イスラム過激派のテロ」が表で騒がれるようになって以来,あたしゃどーもNIには「おれらは奴らと違う」的なものを感じている。「おれらは奴らみたいに自爆しない」だから「おれらは奴らとは違う」。あるいは「おれらは奴らみたいに斬首しない」だから「おれらは奴らとは違う」。そんな感じ。(あくまでも「感じ」の段階。検証はまだこれから。)

何て言うか,「わたしより可哀相な人がいるんだから,わたし,がんばらなきゃ」みたいな……ちょっと違うか。

「自分より○○な人々がいる」ことで,自分の位置を真ん中に持ってきてしまう,ポジティヴ・シンキングな“過激派”。

アルスター防衛某であれレッド・ハンド・某であれ,アイリッシュ・リパブリカン・アーミーであれ,ふつうに“過激派”だって。(NIではもうひとつ,英国政府・警察・軍,さらに諜報という当事者がいるのだけれど,便宜上ここでは考えない<こらこら。)

けど,前回の選挙でDUPが第一党となってしまったことが――“穏健派”ではなく“過激派”が(この「〜派」っていう日本語,実は嫌いだ)第一党になってしまったことは,「我々が選挙で勝利したのだ」という大きな声を,彼らが獲得したということで,……以下かったるくなってきたので略。

とにかく,都合のいいようにだけ「和平」とか言う人たちが,大同団結しちゃったなぁ。

私はやっぱ,GWBやテフロン・トニーは,NIの「和平 peace」を,「中東和平」のモデルにしたいんじゃないかと思っている。(アイルランド自体,英国にとっては植民地経営の実験場みたいなものだったのだが。)だから,何が何でも「和平」が達成され,それが続かなければならない。

以下,愚痴。

NIについての本とか買ってもなかなか読めないわけですよ。読んでもわかんないこと多いし,わかんないことネットで調べりゃ,まったく逆のことが書かれてたりするし……ネット上のあれこれを読んでると,「あ,これアンチのアジ演説じゃん」みたいなことがなかなかわからないこともある。最近ようやく,どういう記述をどういうものという前提で読めばいいのか,ちょっとはわかってきたような気がするけれど。

だいたい,ブラッディ・サンデーだのバーミンガム・ボムだの,「真実」が明らかにされてないことが多すぎるのだ,30年も経過して。

あと,資料。2002年にARUP(参考)が作成したもの。
元がPDFぐぐるのキャッシュ(HTML)

2.1Domestic Terrorism in the UK
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The need to plan for terrorist crime is evident from the historical records of the past thirty years. In the UK the threat presented has been at its greatest in Northern Ireland. Elsewhere in the UK, planning for terrorist activities has been generally neglected despite the past evidence of attacks in London, Manchester and other mainland cities.
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It is impossible to predict the final outcome of the Northern Ireland peace initiative. There is always the possibility that when a terrorist group calls off its `armed struggle’ and enters into political negotiations, certain elements within the organisation, disagreeing with the policy of dialogue may form a breakaway group so as to continue the campaign of violence. This is true of the current situation with regard to Northern Ireland with the formation of the dissident Real IRA and Continuity IRA. In many ways the split now occurring in the Irish Republican movement is similar to that which occurred in the 1960s and 70s between the Official IRA and Provisional IRA. The result of that particular split was over 30 years of terrorism in Northern Ireland and the UK mainland.
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Since the split between the Provisional IRA and the Real IRA and the Continuity IRA, the capabilities of these terrorist groups have increased significantly. These dissident groups were responsible for the recent attacks in London and Birmingham have more than doubled their membership. They now have their own sources of supply and are not using stolen Provisional IRA supplies. Supplies are now being smuggled from Eastern Europe via former Yugoslavia and, prior to the events of 11 September, funds were being obtained from the United States, where many former Provisional IRA fund-raisers had switched allegiance. The Real IRA are believed to be preparing for a potentially long campaign and are determined to demonstrate that they are the true inheritors of the struggle for a united Ireland.


History Channelのdiscussion boardに今月けっこういいスレが立っていたのに,そっこーデリられてた。保全しとこう。

→ログがキャッシュの中で分散していて話がわかりづらいのですが,つい吹き出したのがこれ↓。IRAを断固として支持する人の投稿に,そうじゃない人がツッコミをいれた瞬間。議論じゃなくてツッコミです。
>So long as the British illegally
> occupy North Ireland,.....
_
Britain's presence has more international legality than the US has in Iraq, if only for the fact that over 60% of the people in Ulster want us there.
-----------
> The PIRA, RIRA and CIRA have completely different
> agendas. To say that they are the same is completely
> ignorant.
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To say they are not, is disengenuos


私はツッコミ入れてる人にもツッコミ入れられてる人にも同意しないけど,この部分は笑った。(ちょっとややこしいが,ツッコミ入れてる側は「中立」ではない語の使い方をしている……と思って登録プロフ見たらEx RAF. and over 40 years in Coastguard Service. なるほど。)

ううむ,これはIRA支持のUSの人と,IRA許すまじのUKの人との言い合いだわね。で,当のNIの人はどこに?←“激論”にありがちな。

※書かなくてもいいと思いますが,私はIRAに反対,UDF等にも反対,です。もっとついでに言うとRUCやら何やらのやったこともすべて明らかにされるべきであって,正当化するために隠蔽されるようなことは望まない。
posted by nofrills at 22:46| todays_news_from_uk/northern_ireland | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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