2004年05月15日

デイリー・ミラーの写真。

Yahoo! JAPANに「英政府『捕虜虐待写真はイラク国外で撮影』」という内容の記事が,複数の通信社・テレビ局・新聞社から出ていたので,そろそろ本家のミラーを見てみなければ,と思いまして。Daily Mirror

記事はMPS: PROVE PHOTOS ARE FAKE(May 14 2004)です。

んで内容は,「あれが捏造写真と国会で言われている」ということです。

経緯を簡単にまとめておくと,
●米軍の「人間ピラミッドでにっこり」写真などがCBSで流された翌日の5月1日に,Mirrorのフロントページ(←ここで閲覧できます)に,ほとんど裸にされて頭に袋をかぶせられた男性が床に座らされ,英軍の制服を着た人物が小便をかけている場面の写真が,VILE ... but this time it's a BRITISH soldier degrading an Iraqiという文字列とともに掲載され,中のページにも写真が何枚か掲載された。
●その後「やらせだ」「捏造だ」云々でメディアが大騒ぎ(右だの左だのはいつものことなので,こんなのは「議論」にもならんからフォローしてません)。
●数日前(←いくら何でもフォローしてなさすぎ)に,Adam IngramというMoDの(だと思う)ミニスター(←MoDは「大臣」は「セクレタリー」なので,「ミニスター」は「大臣」ではない。ややこしやややこしや)が,国会にて,「写真に映っているトラックはイラクに配備されたことがないものである」と証言。ミラーにアンチの姿勢をとるメディアは大喜び。
……と,ここまでは私は細かくフォローしてなくて(the Wrapを読んだだけ),次が5月14日のミラーの記事
●イングラムの証言に対し,労働党のMP(メンバー・オヴ・パーラメント=国会議員)が「その証拠は」とツッコミを入れ,ミラーの編集長も「『捏造』だとの動かぬ証拠はまだ出ていない」と。

んで,英軍によるイラク人へのとんでもない行為というのは昨年から報道されてます(戦車の大砲の先っちょにぶら下げてみたり,裸にしてみたり)。

ちょうどそのころ日本では「イラク南部は英軍統治下にあるので,米軍統治下よりは落ち着いている」みたいなことが言われてたような気がします。(北部クルド人エリアは米軍,バグダードのエリアも米軍,その南はポーランド軍,最も南の一帯は英軍が指揮権を持っている。)「英軍だから」の根拠は,私の記憶が間違ってないとすれば,「イラクを占領統治した経験があるので」(1917年とかの話)ということでした。

まあ,ミラーの写真の真相は,もうちょっと時間が経過しないとわかりません。(経過したとしてもどーだか。)

いずれにしても,これだけが唯一のケースではないわけで,赤十字が「英国人によるイラク人に対するabuseについての報告書」を2月に出していたことも明らかになっています。
Red Cross warned UK of Iraq abuse (7 May, 2004)
Blair urged to show abuse report (9 May, 2004)

アブ・グレイブ(こっちのabuseと言われるtortureは米軍と米軍の下請けの米国企業によるもの)からは,一部の被収容者が解放されつつあるそうですが,こちらで実際に拷問を受けたイラク人男性の証言を読むことができます。

あと,グアンタナモも忘れちゃいけない。

アブ・グライブのあれこれに関して,ちょこっとしか見てないけど英語のblogのコメント欄とかで,「だけどあそこに収容されてる奴らはテロリストなんだぜ」みたいなコメントを複数見ましたが,イラク人にとってサダム・フセインとは不可分であるところのアブ・グライブ刑務所(正式な名前は変えられてるけどね)に,身分証不所持程度のことでもがんがん放りこんで(要は戦闘年齢の男は野放しにしたくないのに違いない),裸にするは,犬に噛み付かせるは,犬扱いするは,マスターベーションさせるは,男性同士でセックスさせるは,電気かけるは……みたいなことは,仮に相手が「テロリスト」,つまり「法の裁きを受けるべき犯罪者」であったとしても,全然OKじゃないんです。
posted by nofrills at 02:05| todays_news_from_uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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