2004年01月15日

放送禁止になったあの曲。

一昨年になるのかなぁ,東京の自室でテレビつけてて,CMのときにいきなりあの曲が流れてきたのは。びっくりしながらも画面を見ると,日本語の文字が画面に出ては消え出ては消えしていて,どうやらそれは清涼飲料水のCMだったらしいんですが。

その清涼飲料水は「ストレスいっぱいの現代人,これを飲んでリラックスしてください」っていう商品だったわけですが,かといってCMの曲がフランキー・ゴーズ・トゥー・ハリウッドの『リラックス』というのはいかがなものかと。ちなみにrelaxには「気分をゆったりさせる」という意味ももちろんあって,清涼飲料水のCMはこの意味で使ったのでしょうが,フランキー…の『リラックス』はそーじゃなくて……「筋肉を緩める」なわけでして。

なーんてことを思い出した記事。
Banned on the run
http://news.bbc.co.uk/1/hi/magazine/3395823.stm
※記事タイトルはband on the run(ポール・マッカートニーでしたか?)のシャレ。

記事はフランキー…のこの曲が放送禁止になってから20年ということで書かれた軽い読み物(BBCのmagazine)で,この曲が放送禁止になった経緯も書かれています。BBCの放送禁止措置は92年が最後だったそうですが,この記事で最も興味深いのは最後のくだり。ちょっと引用します。「最近は人種差別的発言や同性愛差別の歌詞について,放送するなという声がある」というようなことを書いた後の部分で,これで記事が結ばれています:
The issue has come full circle, says Cloonan. "It's the-left wing tendency, the people who were fighting censorship in the 80s, who are pressing for it now."


Cloonanさんというのは,author of Banned! Censorship of Popular Music in Britain, 1967-1992,要するに放送禁止の曲についての著書を書いた人。

BBC記事ではこの人の言葉を掲載するという形で,「左翼的傾向。80年代にはセンサーシップをなくそうとしていた人々が,今はセンサーシップを求めている」と書いているんですが……なんか,あんまりいい書き方じゃないような気が私にはします。記事を書いてる人の意見じゃないの,という。

そういうことを考えながら,一方で「差別を助長するようなものを公の電波に乗せるな」みたいなことも見聞きしているわけです。

私としては,人種差別的な発言であれ同性愛差別の歌詞であれ(「差別」の域を超えた“煽り”も中にはありますが),それについての私の不快感はもちろんあるのだけれど,それを「放送するな」と規制するよう求めることは,例えば一視聴者とかの立場での意見としては正しいし,差別される当事者の声は上げられるべきだと思うのだけど,「放送するな」が絶対的に正しいのかどうかということになると,かなり疑問があります。「放送するな」は,いわば「臭いものには蓋を」なわけではないかと。
posted by nofrills at 01:15| todays_news_from_uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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