2006年07月01日

ヴァチカン、ピウス11世の文書を開示。

Vatican opens inter-war archives
http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/5134586.stm

ヴァチカンが、ピウス11世(在1922〜1939)の文書を、学者にだけ公開する。ただし、ナチズムとカトリック教会との関係について最も重要な意味を持つピウス12世(在1939〜1958)の文書は開示されない。(ピウス11世についても12世についても、英語版Wikipediaの記事も参照。)

Wikipediaによると、開示が始まるのは今年の9月18日から

また、第二次大戦直前のヴァチカンとドイツとの関係についての文書を公開することは、ヨハネ・パウロ2世が2003年に宣言していたことだった。前の法王(教皇)ヨハネ・パウロ2世が亡くなって、今の法王ベネディクト16世が選出されたときに、ユダヤ教のラビやユダヤ人の学者らは、ピウス12世の文書の開示を求めていた。

ベネディクト16世は今年5月にアウシュヴィッツ&ビルケナウを訪問している。ドイツ出身のカトリック教会トップが収容所を訪問したことは(しかもきついスケジュールの中、自ら望んで)、「歴史の闇」の解明への動きを期待させたが、ピウス12世の文書が開示されないことには、最も大きな「論争の的」となっている分野では、まだしばらくは論争が続くということだろう。

ともあれ、1922年から1939年2月という非常に重要な時期にカトリック教会のトップだったピウス11世の教皇の布告(Papal decree)、回勅(encyclical)とヴァチカンの外交文書のすべてが、今回開示されることになったのは、前向きなことなのだろう。

BBCは、APの報道を引いて、開示される文書には"Humani Generis Unitatas"(英訳すれば"The Unity of the Human Race"、つまり「人類の統一」)という回勅が含まれている、と報じている。これはドイツの人種差別主義と暴力的なナショナリズムを批判したもので、公にされる前にピウス11世が亡くなってしまったために、お蔵入りしていたものであるとのこと。

学者に限定した公開が今年の9月からなので、これらの資料に基づいた新たな報道が出るまでには、まだしばらくかかるだろう。
posted by nofrills at 09:40| 雑多に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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