2004年12月09日

ああやっぱりこうなった。

Northern Irish deal stalls
Wed Dec 8, 2004 06:57 PM GMT
http://www.reuters.co.uk/newsArticle.jhtml?type=topNews&storyID=635493
BELFAST (Reuters) - A major push to seal a political settlement for Northern Ireland has stalled at the last moment over demands for photographic evidence of IRA scrapping their arms.
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※ブレアがああ言ったこう言ったの部分をカット。
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The deal stalled because Protestant unionists led by 78-year-old hardline preacher Ian Paisley are demanding the IRA allow photographic proof of disarmament to show "repentance" for three decades of conflict.
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But Sinn Fein, the IRA's political ally, says that would be unacceptable humiliation.

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※ブレアがああ言ったこう言ったの部分をカット。
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Irish Prime Minister Bertie Ahern said he hoped agreement could still be reached by Christmas. "We are now on the brink of an accommodation that would have been regarded as impossible not all that long ago," he said.
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The two leaders were speaking at Belfast's Waterfront Hall, where they had intended to trumpet a new agreement to revive a regional assembly first set up under the U.S.-backed 1998 Good Friday Agreement.
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Instead they found themselves back among depressingly familiar scenes of recriminations between rival Protestant and Catholic parties.


引用した部分の最後の1パラグラフがねー……なんつーか,こういう書き方はねー。そりゃそうなんだけどねー。

ここしばらくジェリー・アダムズの発言を中心に記事を読んできたけれど(それだけで手一杯というのが事実だが),何つーか,いつもながらの雰囲気がありつつ,今回はほんとに手拍子しゃんしゃんになるんじゃなかろうかと思わなくもなかったのだけど,「武装解除した証拠の写真を示せ」とか言われたらねー。

何だか,イスラエルが勝手に占領してるパレスチナで,思春期の男の子が検問所でストリップ・サーチされてたのを思い出した。

パレスチナにせよ,イラクにせよ,最悪のシナリオにあるのは,the Troublesの時代のNI(いやもう既にそうなっているのだけど)。

PROMISE TO DISARM
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Blair said the package included an IRA commitment to give up all its weapons by the end of the year and pledge it was retiring as a fighting force if a wider deal were struck.


で,その「IRA」ってのは誰のことよ,という問題もずっとあるわけで,実際はそこで対立してんじゃないのかなあ。(←あんまり記事読んでないんです。ごめんなさい。時間がなくて。)

「IRA」は「IRA」だから「IRA」なのだけど,このこじれ方を見ていると,やっぱ「PIRA」や「CIRA」と,「RIRA」(ほかにもある?)のどれを「IRA」と規定しているかでこじれてんじゃないのかと思う。

But the process remains stuck over disarmament photos -- a question of face-saving for the sectarian foes who blame each other for 30 years of violence that claimed more than 3,600 lives.
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On ceasefire since the mid-1990s, the IRA has carried out three partial acts of disarmament since 2001 in strict secrecy with a retired Canadian general as witness.
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Sinn Fein says the IRA is willing to give up all its guns and explosives, but will not submit to photos.
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"What's holding it (a deal) up? ...The demand for a process of humiliation," Sinn Fein leader Gerry Adams said.
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Politicians from the pro-union Protestant majority say the secrecy undermines faith that the IRA is committed to peace.
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"I'm not withdrawing anything I've said about the bloodthirsty monsters of the IRA," said an unrepentant Paisley. "Because they are in political talks doesn't give them deliverance for their past sins."


bloodthirsty monsters of the IRAってさ,そりゃ確かにIRAはテロリスト集団であったにしても,bloodthirsty monstersかどうかは別問題でしょう。猟奇殺人じゃあるまいし。

「強硬派」っていう看板しょって政治の世界にいるせいか,ほんとに言葉の使い方が乱暴だ。

past sins? そんなことが問題なのか? 今,武装解除するかどうかでしょ?

IRAはペイズリーという政党の党首によって,NIの政治によって,裁かれているのだとでも?

何度も繰り返して書くが,私は私の知っているIRAに対しては一切のシンパシーはない。(1920年代とかはまたちょっと別。歴史的バックグラウンドが異なるので。)

だからといって,彼らを「血に飢えた怪物」呼ばわりすることが,政治の世界で正当な力を有するものであるはずはない。

だいたい,ペイズリーは「NIの住民のマジョリティーが」と言うが,ペイズリーが第1党の党首になれた昨年の選挙は,非合法にならない範囲で,かなりデタラメだった。例えば有権者登録に写真を必要とするという選挙法改正,公には不正投票防止策だったが,そういうことがNIでどう作用するかをウェストミンスターもホワイトホールも知らないはずはない。

そしてそもそも,NIと現在の共和国(かつての自由国)を隔てる境界線=borderは,NIにおいて英国系プロテスタントが多数になるように考えられて引かれたものだ。

pastを問うのであれば,何もクロムウェルの時代からとまでは言わないにしても,境界線のことから考えてから問え。

ああもう,あっちもこっちもデタラメだ。

英国政府にとっての最悪のシナリオは別にあって(例えば「RIRAとアルカーイダが共同で」とかね),それだけは避けようとしているんだろうが,デタラメをデタラメで塗り固めても,結局はデタラメでしかない。

NIのロイヤリストはよく「現実を見ろ」と言う。「私たちはここに数百年にわたって暮らしてきた。ここは私たちの故郷だ。それを出ていけとは非現実的すぎて言えないだろう」と。

それはその通りであるにしても,だからといって,「非現実すぎてできないことではなく,現実に合ったことを」がデタラメで補強されているということには変わりはない。

ま,デタラメといえば,「我らはひとつ」のシン・フェインが,「国境」線確定を受容したことも,「我らはひとつ」のナショナリズムから見れば,相当のデタラメではある。

機会があれば一度,ナショナリスト側,ロイヤリスト側,双方のプロパガンダを比較してみたいと思っている。でも当分は無理。
posted by nofrills at 06:00| todays_news_from_uk/northern_ireland | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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